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『〈仏教3.0〉を哲学する』第二章の読書ノートとコメント

…と述べられているが、南直哉氏と来住英俊氏の対談『禅と福音』(春秋社、2016年)の7-9頁に、これに関連していそうな記述があるので引用しておく。この引用文の後半で述べられている南氏の無我観や言語観は、永井氏のそれと非常に近いのではないかと思われる。 来住――仏教の「我」という言葉は、つい漢字に引っ張られて、ともすると「自己」とか「私」と混同してしまいます。しかし、実体という意味なんですね。キリスト者にとっては、仏教は「私」には実体がないと言っているのかはとても気になります。私…

恐山の禅僧が説く 「死ぬこと」と「生きること」

…8日放送分 ※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧・恐山菩提寺院代)・島田彩夏(キャスター)・反町理(キャスター)・小林泰一郎(フジテレビ解説委員)※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。島田:こんばんは。5月18日金曜日のプライムニュースです。さて、今日のテーマはですね、「死ぬこと」と「生きること」ということなんですけれども、反町さん、たとえば「あの世」とかそういうものって、反町さんは信じていたりとかします? 何となく。反町:うん、肉親の死とか…

ニュースの深層evolution:「なぜこんなに生きにくいのか」(1 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、波多野健 ※放送日:2008年12月10日※音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。宮崎:今日のお客様は番組に2回目の登場で、最近この『なぜこんなに生きにくいのか』という本を上梓された方です。お坊様とお考えくださって結構ですけれども……。 まあこの生きにくい世の中……これから不況が深化していってますます生きづらくなりそうな、そういう世相です…

ニュースの深層evolution:「なぜこんなに生きにくいのか」(2 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、波多野健 ※放送日:2008年12月10日※〈1 of 5〉からの続きです。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。宮崎:あらためてご紹介します。禅僧の南直哉さんです。よろしくお願いします。 南さんは実はサラリーマン経験があるんですよね? 南:ちょっとだけ(笑)。 宮崎:どうでした? その時期。 南:まああのう……父親が「いつまで続くか」っ…

ニュースの深層evolution:「なぜこんなに生きにくいのか」(3 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、波多野健 ※放送日:2008年12月10日※〈2 of 5〉からの続きです。先頭はこちら。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。南:そうですね……ですからね、いま「後進性」って仰ったでしょ? 企業がある程度アメリカナイズして、そういうドライな経営にもっていくというのはまあ分からんわけではないが、つまり市場化と言われるようなことが経済活動と…

ニュースの深層evolution:「なぜこんなに生きにくいのか」(4 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、波多野健 ※放送日:2008年12月10日※〈3 of 5〉からの続きです。先頭はこちら。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。波多野:それであれば、自殺という選択肢もあると思うんですけれども……。 南:だから、自己破壊の仕方として直接に自殺をするか、あるいは社会に敵意を向けるかというのは紙一重のことだと思います。ただね、自殺する人間は「…

ニュースの深層evolution:「なぜこんなに生きにくいのか」(5 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、波多野健 ※放送日:2008年12月10日※〈4 of 5〉からの続きです。先頭はこちら。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。宮崎:でもその後の世代がね、――例えばコミュニケーション状況を考えると――もっとそれが深化していて……例えばパソコンやケータイを使ってインターネットでコミュニケーションを部分的にしていればそれで済む、と。実際には…

NHK教育テレビ「こころの時代 〜宗教・人生〜」:南直哉インタビュー「仏の教えをたずねて」(1 of 3)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、金光寿郎(ききて) ※放送日:2008年12月7日 ※放送内容についての南氏ご本人のコメント:メディアの言葉 - 恐山あれこれ日記 ※《 》内は南氏の著書または道元『正法眼蔵』からの引用分。[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。ナレーション:本州の最北端・津軽海峡に突き出た津軽半島の中央に広がる青森県むつ市。今日は、市の中心部から西北へおよそ15kmの道を登ったところにある恐山菩提寺に、院代の南…

NHK教育テレビ「こころの時代 〜宗教・人生〜」:南直哉インタビュー「仏の教えをたずねて」(2 of 3)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、金光寿郎(ききて) ※放送日:2008年12月7日 ※放送内容についての南氏ご本人のコメント:メディアの言葉 - 恐山あれこれ日記 ※《 》内は南氏の著書または道元『正法眼蔵』からの引用分。[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(1 of 3からの続き)金光:今のその「分からない」という「非己」の話からの連想でお伺いするんですけれども、今までの話と今日おうかがいしている恐山――この恐山という場所…

NHK教育テレビ「こころの時代 〜宗教・人生〜」:南直哉インタビュー「仏の教えをたずねて」(3 of 3)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、金光寿郎(ききて) ※放送日:2008年12月7日 ※放送内容についての南氏ご本人のコメント:メディアの言葉 - 恐山あれこれ日記 ※《 》内は南氏の著書または道元『正法眼蔵』からの引用分。[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(2 of 3からの続き)金光:それであの、日本人の生き方として「もっと自己を独立自存させて、主体性を持って……」という発言があるわけですが、[南さんが]主体性についてお…

南直哉・茂木健一郎対談:「脳と癒し」(1 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、茂木健一郎 ※とき・ところ:2005年6月3日 朝日カルチャーセンター(東京・新宿)※出典:[full]南直哉さんとの対談〜茂木健一郎の講義 - YouTube ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(途中まで略)南:恐山というと、霊を背負ってきたのかと思われるかもしれませんが(笑)……今日、じっさい恐山――霊場――から参りました。 (中略)南:いわば「先祖に対する供養」とか、あるいは霊魂の問題と…

南直哉・茂木健一郎対談:「脳と癒し」(2 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、茂木健一郎 ※とき・ところ:2005年6月3日 朝日カルチャーセンター(東京・新宿)※出典:[full]南直哉さんとの対談〜茂木健一郎の講義 - YouTube ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(1 of 5からの続き)茂木:南さんと前回お話したときに一番感銘を受けたことの一つは、宗教者にしか扱えない魂の領域があるっていうこと……要するに、「死にたい」っていう人がカウンセラーのところに来たと…

南直哉・茂木健一郎対談:「脳と癒し」(3 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、茂木健一郎 ※とき・ところ:2005年6月3日 朝日カルチャーセンター(東京・新宿)※出典:[full]南直哉さんとの対談〜茂木健一郎の講義 - YouTube ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(2 of 5からの続きです。先頭はこちら。)茂木:業(ごう)っていう概念についてもうちょっと聞きたいんですが……自分でコントロールできないもの・自分でどうすることもできないものを業と謂うってさっき仰…

南直哉・茂木健一郎対談:「脳と癒し」(4 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、茂木健一郎 ※とき・ところ:2005年6月3日 朝日カルチャーセンター(東京・新宿)※出典:[full]南直哉さんとの対談〜茂木健一郎の講義 - YouTube ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(3 of 5からの続きです。先頭はこちら。)茂木:今日、南さんの話をうかがっていて非常に面白くて、私が考えていることとの接点もすごくあるし、どうせまたどこかでお会いすると思うし。ですから、あとは南さ…

南直哉・茂木健一郎対談:「脳と癒し」(5 of 5)

※話者:南直哉(みなみじきさい/恐山菩提寺院代)、茂木健一郎 ※とき・ところ:2005年6月3日 朝日カルチャーセンター(東京・新宿)※出典:[full]南直哉さんとの対談〜茂木健一郎の講義 - YouTube ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(4 of 5からの続きです。先頭はこちら。)質問者3:「ずっと永平寺で修行してると傲慢になってくる。けれども一面では、出家修行をしないと仏教は分からない。だから完全な出家制度を日本で打ち立てたい」と…

ニュースの深層evolution:「恐山の禅僧」に日本社会の現代を問う(1 of 5)

…12月5日 ※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、堤未果 ※音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(途中まで略)宮崎:ペドフィリアにしてもネクロフィリアにしても、こういう嗜好を持っている人たちというのは、インターネットのちょっと裏通りぐらいに入るとかなり見受けられる。そういう人がホームページを作ったり掲示板で書き込みを行ったりということはあるんですね。なにかそういう「黒い欲望…

ニュースの深層evolution:「恐山の禅僧」に日本社会の現代を問う(2 of 5)

…12月5日 ※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、堤未果 ※〈1 of 5〉からの続きです。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。南:お坊さんみたいなことをやってると、色んな悩みとか問題を抱えている人から相談を受けたりするんですよ。あるいは私が本を書くと、そういう人も読んでくださるわけですわ。 書いたり喋ったりする以上は何か答えがあるはずだと思ってみんな私に訊いてくるし、本…

ニュースの深層evolution:「恐山の禅僧」に日本社会の現代を問う(3 of 5)

…12月5日 ※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、堤未果※〈2 of 5〉からの続きです。先頭はこちら。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。宮崎:いじめる側、あるいは差別する側というのは、何が裂けてる? 南:たぶん誰でも裂けてるんでしょうけれども、その裂け方が非常に厳しいんだろうと思いますよ。つまり、ダメージを負っていると思いますね。 宮崎:それは例えば幼児体験、幼児期に負…

ニュースの深層evolution:「恐山の禅僧」に日本社会の現代を問う(4 of 5)

…12月5日 ※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、堤未果※〈3 of 5〉からの続きです。先頭はこちら。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。宮崎:うん。ただね、それはやっぱり、色んな国――まあアメリカ・ヨーロッパならアメリカ・ヨーロッパでいいんだけど――それっていうのは、生き方の作法みたいなものを規定する……いちばん底の部分で決めているものに、宗教は欠かすことができない。…

ニュースの深層evolution:「恐山の禅僧」に日本社会の現代を問う(5 of 5)

…12月5日 ※話者:南直哉(みなみじきさい/禅僧)、宮崎哲弥、堤未果※〈4 of 5〉からの続きです。先頭はこちら。音声の全体を通して聴きたいときはこちらをご参照ください。※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。宮崎:だから、例えば「善と悪」あるいは「正しい道か間違ってる道か」っていうのは、あらかじめあるわけではなくて、生きることそのもの……生きること自体が作り出していくこと。 南:そうです。もっと言うと、生きる決意を決めない限りは善は生まれな…

茂木健一郎講義:「他人と接して生きる実感を得る」

…もので……きのう私は南直哉(みなみじきさい)という人に会っていまして、自分の人生についてたいへん反省させられたんですよね。 なぜ人は他人を必要とするのかということの答えを僕は昨日みつけたような気がしています。南さんという人はドスを呑んでいるような人で、たいへん厳しい問いを私に突きつけてくるわけなんですけれども……「茂木さんは最初、クオリアと言っていた。そのあと、仮想と言っていた。そのあと最近は偶有性って言っている。この〈クオリア、仮想、偶有性〉というのは論理的に発展してきたも…

このブログで言及された本

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