山下良道 の検索結果:

永井均さんの瞑想論・マインドフルネス論・仏教論の簡易な読書案内

…照氏・ネルケ無方氏・山下良道氏との共著) 「自我、真我、無我について」 初出:『サンガジャパン Vol.26』(サンガ、2017年) 『世界の独在論的存在構造: 哲学探求2』(春秋社、2018年)にも所収。 『サンガジャパン Vol.30』(サンガ、2018年)所収の「「自己ぎりの自己」と〈私〉の独在性」(ネルケ無方氏との対談) 『西田幾多郎 言語、貨幣、時計の成立の謎へ』(KADOKAWA、2018年)の文庫版付論「時計の成立――死ぬことによって生まれる今と、生まれることに…

柳田敏洋神父の講話『私たちはどこへ向かうのか?』(1 of 2)

…す。 昨年の4月に、山下良道さんと松田神父様の、ここでの1泊2日の青空リトリートがあって、その時に初めて直接に良道さんとお会いをして、そして、私も以前から「キリスト教的ヴィパッサナー瞑想」と勝手に自分で名前を付けておこなっていたんですが、そういうふうな背景からお話をしていると、結構ですね、馬が合うというんですか、気が合うというんですか、同じ問題に直面して、どうこれに立ち向かっていったらいいのか、乗り越えていったらいいのか、という、まあこういうふうな問題意識とか方向性がですね、…

柳田敏洋神父の講話『私たちはどこへ向かうのか?』(2 of 2)

…いくのですが。でも、山下良道さんが、ヴィパッサナ―、マインドフルネス瞑想のポイントとしてお話し下さっているように、アドバイスは常にですね、「どのような痛みが来ても『観察せよ、観察せよ』。“observe, observe”」。そういうふうな言葉をですね、アドバイスとして何度も話されました。 ですから、我慢というのは、「痛くて苦しくてたまらない」ということですよね。やはりここにまた、エゴのからくりがあると思うんですが。まあエゴは、好ましいものを自分に引き寄せて、それと一つになっ…

『〈仏教3.0〉を哲学する』第二章の読書ノートとコメント

藤田一照・永井均・山下良道の3氏による共著『〈仏教3.0〉を哲学する』(春秋社、2016年)の第二章の読書ノートとコメントです。読み進むにつれて随時加筆していきます(最新の更新は2016/12/9)。この本の目次や、著者による内容紹介、関連情報などはこちらをご参照ください。 この記事の目次 鼎談の前に 第一章 瞑想について――〈仏教3.0〉をめぐって 第二章 「自己ぎりの自己」と〈私〉 「ぶっつづき」と「断絶」――内山興正老師のこと 矛盾を解きほぐす 「現在」と「自己」のアナ…

『〈仏教3.0〉を哲学する』第一章の読書ノートとコメント

藤田一照・永井均・山下良道の3氏による共著『〈仏教3.0〉を哲学する』(春秋社、2016年)の第一章の読書ノートとコメントです。読み進むにつれて随時加筆していきます(最新の更新は2016/11/20)。この本の目次や、著者による内容紹介、関連情報などはこちらをご参照ください。 この記事の目次 鼎談の前に 第一章 瞑想について――〈仏教3.0〉をめぐって はじめに 〈仏教3.0〉、〈仏教2.0〉、〈仏教1.0〉 「有心のマインドフルネス」と「無心のマインドフルネス」 「子犬=私…

『〈仏教3.0〉を哲学する』出版のお知らせと関連リンク

一法庵庵主の山下良道師が、永井均氏・藤田一照師との共著を上梓されました。 〈仏教3.0〉を哲学する作者: 藤田一照,永井均,山下良道出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2016/09/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 著者による内容紹介 永井均氏による内容紹介のツイート。 仏教書としては、「比類なき私」の存在は重要だがそれをさらに否定して無我に至るところが仏教のすごいところだという宮崎哲弥氏の主張に反対して、私は「比類なき私」の存在と無我は同じこと…

山下良道『本当の自分とつながる瞑想入門』(河出書房新社)出版のお知らせと関連リンク

一法庵庵主の山下良道師が新著を上梓されました。 本当の自分とつながる瞑想入門作者: 山下良道出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/12/04メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 本書の目次 はじめに 「青空の瞑想」体験者の声 第1章:なぜ、毎日がこんなに息苦しいのか? 悩み多き人こそ、豊かな未来を持っている 「イライラ」や「ムカムカ」が、あなたに教えてくれること 私たちは「無駄な抵抗」が大好き あなたを傷つけている「犯人」は、いったい誰?…

山下良道『青空としてのわたし』(幻冬舎)刊行のお知らせと関連リンク

一法庵庵主の山下良道師が新著を上梓されました。青空としてのわたし作者: 山下良道出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2014/05/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る 電子書籍版も発売されています。本書の目次 「青空としての私」の発見一章 「青空としての私」と仏教3.0仏教にアップデートが必要なわけ心の問題に向き合わず、おとぎ話になってしまった仏教すべての問題の原因は心にある3.11東日本大震災の後、日本のスピリチュアルな状況は世界の最先端を走ってい…

山下良道師の法話を読む

一法庵の山下良道師の法話は音声ファイル(ポッドキャスト)として公開されており、そのうちの約70編が文字起こしされています。 このページでは、文字起こしされた法話を日付順に並べています。 各法話の題名をクリックすると本文を表示します。♪のマークをクリックすると、文字起こしの原本となっている音声ファイルが掲載されているページを開きます。[最終更新:2013年12月19日]2013/01/26 自分のこころが、自分を苦しめる ♪2013/01/20 はじまりの仏教 ♪2012/09…

藤田一照・山下良道『アップデートする仏教』(幻冬舎)刊行のお知らせと関連リンク

…照師と、一法庵庵主の山下良道師が共著を上梓されました。アップデートする仏教 (幻冬舎新書)作者: 藤田一照,山下良道出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2013/09/28メディア: 新書この商品を含むブログ (13件) を見る 電子書籍版も発売されています。本書の目次 はじめに第一章 僕たちはなぜ安泰寺で出会ったか?変わり種の二人?日本の仏教では修行すると怒られる!「心の調子」が悪いのを治すのが仏教なぜ仏教者になったのか仏教は本当に幸せになれる教義と実践方法を完備している第…

山下良道法話:「『喪に服す』ことで開かれる地平」(1 of 2)

この記事は山下良道氏によって加筆され、一法庵のウェブサイトに掲載されました。下記のリンクからご覧ください。(PDF形式) 「『喪に服す』ことで開かれる地平」※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2011年4月10日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=674 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(途中まで略) 今回、福島第一原発にとんでもないことが起こって……それは、もとも…

山下良道法話:「『喪に服す』ことで開かれる地平」(2 of 2)

この記事は山下良道氏によって加筆され、一法庵のウェブサイトに掲載されました。下記のリンクからご覧ください。(2019/11/28現在リンク切れ) 「『喪に服す』ことで開かれる地平」(PDF形式)※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2011年4月10日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:https://www.onedhamma.com/?p=674 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(1 of 2からの続き) 「喪に服す」…

山下良道師による「慈悲の瞑想」の解説と実践

…2015年12月):山下良道師による瞑想入門の本が2015年12月に出版されました。「慈悲の瞑想」と「呼吸瞑想」についての解説も含まれていますので、ご関心のあるかたはどうぞ。 山下良道『本当の自分とつながる瞑想入門』(河出書房新社) 本の目次や関連リンクはこちら。 読者のための瞑想インストラクションの音声ファイルも公開されています。Meditation Instructions by Ven. Ryodo Yamashita(Sudhammacara bhikkhu) in …

山下良道師による「慈悲の瞑想から呼吸瞑想へのつなぎ」の解説と実践

…2015年12月):山下良道師による瞑想入門の本が2015年12月に出版されました。「慈悲の瞑想」と「呼吸瞑想」についての解説も含まれていますので、ご関心のあるかたはどうぞ。 山下良道『本当の自分とつながる瞑想入門』(河出書房新社) 本の目次や関連リンクはこちら。 読者のための瞑想インストラクションの音声ファイルも公開されています。Meditation Instructions by Ven. Ryodo Yamashita(Sudhammacara bhikkhu) in …

山下良道法話:「自分というなまの現実」(1 of 2)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2011年1月23日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=652 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。 (途中まで略) 皆さんもご存知のように、私と、いわゆるの伝統的な先生たちの話のしかたというのは、かなり違っていて、それでまあ面食らう人もいるし、あるいは、それだから一法庵に来る人・一法庵のポッドキャストを聴いてくださる人もいるかと思う…

山下良道法話:「自分というなまの現実」(2 of 2)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2011年1月23日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=652 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(1 of 2からの続き) ここまでに扱ったことで分かったと思うけども、例えば私が皆さんから質問を受けたとして、「あの経典の何ページに○○と書いてありますよ。だから、その質問への答えは○○なんですよ」というような答えのしかたは一切してこ…

山下良道法話:「ウォーキング・メディテーション入門」(1 of 2)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2010年4月11日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=581 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(途中まで略) 今日はね、ウォーキング・メディテーション(“walking meditation”/歩く瞑想)の非常に有名な本を読みます。これはティク・ナット・ハンさんの本なんだけど――非常に小さな本なんだけど――“The Long R…

山下良道法話:「ウォーキング・メディテーション入門」(2 of 2)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2010年4月11日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=581 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(1 of 2からの続き) ウォーキング・メディテーション(“walking meditation”/歩く瞑想)のテクニックからお話しして、あとでその意味をお話しします。さっきもお話ししたように、歩く瞑想のやり方は2つあると考えてくださ…

山下良道法話:「坐禅入門 - 無所得ということ」(1 of 2)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2010年2月28日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=569 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(途中まで略) 今日の法話の題は、「坐禅入門 - 無所得ということ」としてください。先週ね、慈悲の瞑想をここでもやって、後半の部分で実際に慈悲の瞑想をやって、何人かから「非常に良かった」というリアクションがあって。だから、先週の法話の後…

山下良道法話:「坐禅入門 - 無所得ということ」(2 of 2)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2010年2月28日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=569 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(1 of 2からの続き) 『正法眼蔵随聞記』を読んでみましょうね。これはまさにね、私らが今週に問題にしたこと[=この法話の内容]を道元禅師は問題にしているのよ。びっくりするよこれは。 これは『正法眼蔵随聞記』の第二ですね。『正法眼蔵随…

山下良道法話:「仏女と仏男の方々への招待状」(1 of 4)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年10月18日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=538 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(途中まで略) 今日の題をメールで予告しましたけれども、今日の題は「仏女と仏男の方々への招待状」として下さい。よくご存知のように、「仏女」という言葉を最近よく見かけるんですよ。私も、仏女って何なんだろうと思っていたら……仏女っていうの…

山下良道法話:「仏女と仏男の方々への招待状」(2 of 4)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年10月18日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=538 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(1 of 4からの続き) 今までの話の整理はね……私が京都へ行って・大原へ行ってたくさんの仏女の人たちとお会いして。今、仏女といわれる女性――女性だけじゃなくて男性も――が大量に居て、その人たちが何かを求めて大原に来て、何かを求めて…

山下良道法話:「仏女と仏男の方々への招待状」(3 of 4)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年10月18日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=538 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(2 of 4からの続きです。先頭はこちら。) それで今日のテーマは言語じゃなくて、「形」と「形なきもの」との関係なんですよ。それでこのお不動さん[の仏像]が話題に出てくるんだけども……お不動さんでも何でもいいですよ。あるいは「ありが…

山下良道法話:「仏女と仏男の方々への招待状」(4 of 4)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年10月18日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=538 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(3 of 4からの続きです。先頭はこちら。) そしてそれで、例えば仏女の人たちが普段の生活のなかで、どうせ色々あるに決まっているんですよ。それだからこそ今、仏像のほうに惹かれるわけね。それで逆に言うと、仏像のほうに惹かれるか、あるい…

山下良道法話:「私の中のモンスター」(1 of 3)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年8月30日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=524 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(途中まで略) 今日の題は「私のなかのモンスター」です。ブータンから帰ってきたときに「自分のなかの無為(アサンカター)」という題でお話しをしましたけども、今日はその反対ですね。「モンスター(怪物)」ですね。まあだいたい先週からの続きをやりま…

山下良道法話:「私の中のモンスター」(2 of 3)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年8月30日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=524 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(1 of 3からの続き) それで今日はね、ちょっとサティパッタナをやりますけども……と言っても、ティク・ナット・ハンさんの解釈のサティパッタナですけどね。 先週からの続きをもう一回復習していくと……[『ペインボディ』のパーリ語訳の]答えを…

山下良道法話:「私の中のモンスター」(3 of 3)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年8月30日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=524 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分です。(2 of 3からの続き) 今日、今から読むところは「モンスター」とか「ペインボディ」という言葉は出てこないです。出てくるのは「サムヨーガ」という、「結び目」みたいなものですね。だけども、まあ同じようなものですから。 それと、ご存じのよ…

山下良道法話:「奇跡を待ち望まないために」(1 of 4)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年8月23日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=522 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(途中まで略) それで今日は何を話したいかっていうと――まあこないだからの続きをずっとやってきているんだけれども――、今日は「奇跡を待ち望まない」という否定形の題にしましたけども、これは何の問題かというと、神秘体験の問題なんですよ。これはど…

山下良道法話:「奇跡を待ち望まないために」(2 of 4)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年8月23日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=522 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(1 of 4からの続き) はい、じゃあテキストに入っていきましょう。まずは道元禅師ですね。『正法眼蔵随聞記』の、岩波文庫だと第五の二ですね。 先週は接心中だったので、6人から7人くらいがここで寝泊まりして――まあ昼間だけの参加者もいますけ…

山下良道法話:「奇跡を待ち望まないために」(3 of 4)

※話者:山下良道(スダンマチャーラ比丘) ※とき・ところ:2009年8月23日 一法庵 日曜瞑想会 ※出典:http://www.onedhamma.com/?p=522 ※[ ]内は、文意を明瞭にするために当ブログの管理人が補足した部分。(2 of 4からの続きです。先頭はこちら。) 今の道元禅師のお話は、いちばん基本線ですよ。要するに我々は、エゴのために修行するのではないということね。この基本線を、けっこう我々は忘れるのね。というか私らはこれを二十歳の頃から頭に叩き込まれ…