『〈仏教3.0〉を哲学する』出版のお知らせと関連リンク

一法庵庵主の山下良道師が、永井均氏・藤田一照師との共著を上梓されました。

〈仏教3.0〉を哲学する

〈仏教3.0〉を哲学する

著者による内容紹介

永井均氏による内容紹介のツイート。

その他の関連ツイート。

書評

紀伊國屋じんぶん大賞2017――読者と選ぶ人文書ベスト30」に選出されたそうです。

本書の目次

鼎談の前に(藤田一照)
第一章 瞑想について――〈仏教3.0〉をめぐって・・
はじめに
仏教3.0〉、〈仏教2.0〉、〈仏教1.0〉
「有心のマインドフルネス」と「無心のマインドフルネス」
「子犬=私」の瞑想と「子犬≠私の瞑想
「無我」と本質と実存
前反省的自己意識について
瞑想の主体とはなにか
仏教をアップデートするために
「慈悲の瞑想」について
「小乗的」か「大乗的」か
◎質疑応答
第二章 「自己ぎりの自己」と〈私〉
「ぶっつづき」と「断絶」――内山興正老師のこと
矛盾を解きほぐす
「現在」と「自己」のアナロジー
「青空」と「雲」と「慈悲」と
「断絶」の意味するもの
つながりということ
ニッバーナとナーマ・ルーパ
「無我」とはどういうことか
無明から明へ――パラダイム・シフト
仏教4.0〉へ
◎質疑応答
第三章 死と生をめぐって
心の二相論をめぐって
〈私〉から「私」へ
客観的な世界が実在する?
「色即是空」としての〈私〉
言語というからくり?
〈私〉の死と「私」の死
「死」はない――アキレスと亀
「死んでも死なない命」
「不生不死」をめぐって
一人称の死・二人称の死
◎質疑応答

鼎談の後に(一)(藤田一照)
鼎談の後に(二)(永井均
鼎談の後に(三)(山下良道)
必要最小限の参考文献

当ブログ管理人の読後感

素晴らしい本だし、どこが面白いかを書き始めると書ききれなそうですから、ここではかいつまんで2点だけ。

この本では、「私とは何か?」(または「瞑想の主体は何か?」)という問いが、主として山下さんの発言として繰り返し問われます。
この問いを少し変形して「無我とは何か?」(または「非我とは何か?」)と問うてみたとします。
この二つの問いに対する永井さんの答えの出し方は、これまでの仏教論にはおそらくなかった新しいものです。
答えそのものの新しさだけでなく、答え方の新しさを経験できることが素晴らしい。
そして、この第一の問いの答えと、第二の問いの答えが、イコールで結びつく「次元」というか「水準」がある(これから作るのでなく、すでにある)ことが、主に永井さんの思考と山下さんの瞑想経験によって指し示されます。
この二つの答えの結びつき方の新しさも、旧来の仏教論にはなかった刺激的なものですが、新しいとはいえ、事態としては「いつでもそうでしかありえない」という意味で最も当たり前で、じつは新しいとか古いという評価を超えたものであろうと思います。いつも新しくかつ最も古い、とでも言うような。

詳しい読書ノートとコメントを、別の記事で公開中です。

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